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あるところに
小さな村があった。

ほんとうに
小さな村だったが、

村人はみな
幸せに暮らしていた。

その村にはとても
有能な村長がいたからだ。

村長に
解決できない
問題はなかった。

彼は
誰よりも
博識だったし、

誰よりも
アイデアが
豊富だった。

そんな村長には
3人の息子がいた。

村長は
息子たちのうち、

上の二人のことを
とても頼りにしていた。

村で何か解決を
必要とする問題があると、
2人の息子によく相談した。

長男の名前は
カコと言った。

しっかり者で、
昔のことなら何でも
よく知っていた。

家で本を
読むのが好きで、

口癖は
「本によると」
だった。

次男の名前は
イマと言った。

行動力があって、
家にじっとして
いなかった。

次男の口癖は
「みればわかる」だった。

そして、三男は
ミライという名前だった。

ミライはひとりで
空想にふけっている
のが好きだった。

村長は
彼のことも
二人と同じように
愛してはいたが、

夢のようなこと
ばかり言うので、

まだまだ
幼いと思っていた。

そんな中
平和な村で
ある日、事件が起きた。


村長が
突然病気で
亡くなってしまったのである。

カコとイマは
父のように立派に
村を治めるには
どうしたらいい
のかと深く悩んだ。

カコは言った。

「いろんな本を読んだけど、
どこにも答えが書いてないよ」

イマも言った。

「村じゅう混乱していて何から
手をつければいいのかわからない」

そこで、

ミライは言った。

「三人の力を
合わせて考えよう。

お父さんひとりでは
できなかったことに
共に挑戦してみよう。

そして、
今よりもっと
いい村にするんだよ」

小さな弟の言葉は、
きょうだいたちに力を与えた。

「そうだな」

と二人の兄は言った。

未来を想像すると
不思議と勇気が湧いてきた。

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by John.K


(BlueSkyzStudios/Flickr)